魔界2014シリーズ1の秘密〜道満と晴明の誤算

前回、「魔界」のしくみについて書きましたが、そこから読み解くと、魔界の一年目となった2014年におもしろい秘密が隠されていることがわかります。
それは実に『プロレス的』な秘密です。
魔界は現実世界と地獄・冥界の間にあり、地獄・冥界が現実世界の出てこない「蓋」の役割をしていることは前述しました。
そして、その「蓋」の力を発揮するためには、過去の英雄たちを戦わせそこに生じたエネルギーを利用するということもお伝えしました。

前回、「魔界」のしくみについて書きましたが、そこから読み解くと、魔界の一年目となった2014年におもしろい秘密が隠されていることがわかります。
それは実に『プロレス的』な秘密です。
魔界は現実世界と地獄・冥界の間にあり、地獄・冥界が現実世界の出てこない「蓋」の役割をしていることは前述しました。
そして、その「蓋」の力を発揮するためには、過去の英雄たちを戦わせそこに生じたエネルギーを利用するということもお伝えしました。

道満はおのが式神の魔界少女拳を使い、晴明は自らが先頭にたち、魔界を二分する戦いを演出したのです。

いうなれば、プロレス団体における正規軍とヒール軍の軍団対決です。
2014年のシリーズ1では魔界少女拳(道満)が正規軍、安倍晴明がヒール軍でした。
ただ、これはあくまでも同じ団体での抗争です。
したがって所属選手が入れ替わり立ち代わり、正規軍になったりヒール軍になったりしていました。プロレスでいうところのベビーターン、ヒールターンですね。
この時点ではあくまで、晴明、道満がコントロールできる抗争でした。
と同時に軍団対決という規模の大きさで戦いのエネルギーが十分に地獄・冥界の力を抑え込めるだけの力も生み出すことができました。
しかし、ここで誤算が生じました。
それは伽羅奢の登場です。

魔界を二分する戦いを演出するうちに魔界に入れてはいけないものを入れてしまったのです。
プロレスでいうと、正規軍とヒール軍の戦いをより派手にするために他団体からトップ選手を招いたら、その選手が予想外の動きをして、正規軍とヒール軍の戦いがいつのまにか団体の存在を賭ける団体対抗戦に引きずり込まれたというようなものでしょうか。
黒魔術という強力なバックボーンをもった伽羅奢は、魔界を制圧する動きに出るわけです。

晴明・道満としては正規軍とヒール軍の戦いを人を入れ替えながら永遠に戦い続けて、エネルギーを供給して魔界の「蓋」としての役割を果たすつもりが、魔界そのものを吹き飛ばす危険のある戦いに突入してしまったのです。
現在は、ここに魔界水軍まで加わり、まさにアンコントロールの混沌とした戦いになっています。

その原因は2014年の伽羅奢の登場にあるのです。
問題はその大いなる誤算を招いた原因をつくったのは道満なのか、晴明なのかという点です。

どちらが、伽羅奢という危険分子を魔界に入れたのでしょうか? それとも伽羅奢の意図しない「乱入」だったのでしょうか? 意図して招き入れたとするならその意図はなんだったのでしょうか?
姿を現し、自らが戦う晴明と、一切その姿を表に現さない道満。
この二人の関係が2017年11月、12月のシリーズで大きくクローズアップされます。
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